用語集

全146件の神経科学用語を収録しています。

後方屈筋群
後方屈筋群(こうほうくっきんぐん)は、主に下腿(かたい)の裏側、つまりふくらはぎの深い部分にある筋肉群のことです。膝関節(しつかんせつ)を曲げたり(屈曲)、足首を足の裏側に曲げる(底屈:ていくつ)働きをします。特に歩行や走行時において、足の動きを制御し、姿勢を安定させる上で重要な役割を担っています。この筋肉群には、後脛骨筋(こうけいこつきん)や長指屈筋(ちょうしくっきん)などが含まれます。 【図解】第14回講義ノート 図2:T6(胸椎6番)を境界とした筋群の分布 【図解】第17回講義ノート 図1:T6を境界とした屈筋抑制のメカニズム [神経系] 筋肉, 関節, 脊髄, 末梢神経, 運動
ホフマン反射
ホフマン反射(ホフマンはんしゃ)は、指の爪(つめ)や末節骨(まっせつこつ)を軽く弾いたときに、親指の屈曲(くっきょく)と他の指のわずかな外転(がいてん)が起こる反射です。これは、錐体路(すいたいろ)と呼ばれる運動を司る神経経路に異常がないかを調べるために用いられる、病的反射(びょうてきはんしゃ)の一つです。健康な人には通常見られず、もし出現した場合は、脳や脊髄(せきずい)の運動系に障害がある可能性を示唆(しさ)する重要なサインとなります。 [神経系] 関節, 脊髄, 末梢神経, 運動, 眼・視覚, 臨床検査
TND
TNDは、**Trigeminal Neuralgia(三叉神経痛)**の略称として用いられる場合、顔面領域の三叉神経の支配領域に発生する、電撃的な激しい痛みを特徴とする慢性的な神経障害である。通常、血管による神経根の圧迫(神経血管圧迫)が原因となり、痛みのメカニズムは脱髄と異常興奮に深く関連する。筋膜や顎関節機能不全(TMD)との鑑別が重要となる。 [臨床神経学] 筋肉, 関節, 末梢神経, 痛み, 血管・循環
脳幹
脳幹(のうかん)は、大脳(たいのう)と脊髄(せきずい)をつなぐ、脳の土台のような重要な部分です。主に中脳(ちゅうのう)、橋(きょう)、延髄(えんずい)の三つの部分から成り立っています。呼吸や心拍、血圧の調整、意識の維持など、生命維持に不可欠な基本的な機能をコントロールしています。また、顔や目、舌などを動かすための神経(脳神経)の通り道や出発点でもあります。 【図解】第1回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路核のコラム構造とオニオンスキン配置 【図解】第1回講義ノート 図2:耳管開放と口蓋帆張筋の神経経路 【図解】第27回講義ノート 図1:視運動性眼振(OKN)の神経経路と二相性メカニズム 【図解】第29回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路のコラム構造とオニオンスキン配置 【図解】第29回講義ノート 図2:耳管開放と口蓋帆張筋の神経経路 【図解】第31回講義ノート 図2:聴覚路の第7次ニューロン伝達と大脳皮質の左右性 [神経系] 筋肉, 脳, 脊髄, 末梢神経, 運動, 自律神経, 血管・循環, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 嚥下・発声
神経鞘
神経鞘(しんけいしょう)は、神経線維(軸索)の周りを包む膜状の構造です。電線でいうところの「絶縁体」のような役割を果たしており、神経信号が漏れるのを防ぎ、伝達速度を非常に速くする重要な機能を持っています。末梢神経ではシュワン細胞、中枢神経では希突起膠細胞(きとっきこうさいぼう)がこの鞘を形成します。特に、髄鞘(ずいしょう)と呼ばれる脂肪質の厚い鞘は、信号伝達の効率化に不可欠です。 [神経系] 末梢神経
触覚
--- 触覚(しょくかく)とは、皮膚を通して外界の物理的な刺激(圧力、振動、接触など)を感じ取る感覚のことです。これは、皮膚に存在する特殊な感覚受容器(しんけいじゅようき)が刺激を受け取り、その情報が末梢神経(まっしょうしんけい)を通って脊髄(せきずい)から大脳皮質(だいのうひしつ)の体性感覚野(たいせいかんかくや)に送られることで認識されます。触覚は、物体を識別したり、痛みや温度を感じるための重要な基盤となる感覚です。 --- 【図解】第13回講義ノート 図2:表在感覚の4つの主要受容器 [神経系] 脳, 脊髄, 末梢神経, 痛み, 感覚
ピンチナーブ理論
ピンチナーブ理論(ぴんちなーぶりろん)とは、脊椎(せきつい)の椎間孔(ついかんこう)と呼ばれる神経の通り道が狭くなることで、そこを通る神経根(しんけいこん)が圧迫(あっぱく)され、痛みやしびれなどの症状を引き起こすという考え方です。この圧迫は、椎間板(ついかんばん)の変性やヘルニア、骨棘(こつきょく)の形成などによって生じることが多く、坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)などの症状の原因を説明する際に用いられます。ただし、画像検査で圧迫が見られても症状がない場合もあり、症状と圧迫の関連性には議論の余地があります。 [神経系] 関節, 脊髄, 末梢神経, 痛み, 臨床検査
延髄
延髄(えんずい)は、脳幹(のうかん)の最も下部に位置する重要な部分です。心臓の拍動や呼吸、血圧の調整といった、生命維持に不可欠な基本的な自律機能(じりつきのう)を司っています。また、嚥下(えんげ:飲み込むこと)や嘔吐(おうと)などの反射中枢(はんしゃちゅうすう)も含んでおり、大脳と脊髄(せきずい)をつなぐ神経伝達の通り道としての役割も担っています。 【図解】第1回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路核のコラム構造とオニオンスキン配置 【図解】第18回講義ノート 図2:橋網様体と延髄網様体の相反する作用 【図解】第29回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路のコラム構造とオニオンスキン配置 [神経系] 内臓, 脳, 脊髄, 末梢神経, 運動, 自律神経, 血管・循環, 嚥下・発声, 臨床検査
表在感覚
表在感覚(ひょうざいかんかく)とは、皮膚で感じ取る感覚の総称です。具体的には、「触覚(しょくかく)」(触れた感じ)、「痛覚(つうかく)」(痛み)、「温度覚(おんどかく)」(熱さや冷たさ)の三つを指します。これらの感覚は、皮膚の表面にある受容器(じゅようき)で受け取られ、主に体の表面の安全を守る役割を果たしています。この感覚の異常は、末梢神経(まっしょうしんけい)や脊髄(せきずい)の病変を特定する上で重要な指標となります。 【図解】第13回講義ノート 図2:表在感覚の4つの主要受容器 [神経系] 脊髄, 末梢神経, 痛み, 感覚
深部腱反射
深部腱反射(しんぶけんはんしゃ)とは、医師がハンマーで膝の下の腱などを軽く叩いたときに、足が自然と跳ね上がるような無意識の反応のことです。これは、筋肉が急に伸ばされたときに、それ以上伸びるのを防ぐために筋肉自体が縮むという、脊髄(せきずい)を介した単純な神経回路(反射弓)によって起こります。この反射の強さを調べることで、末梢神経や脊髄、さらには脳からの制御経路に異常がないかを評価する重要な手がかりとなります。 [神経系] 筋肉, 関節, 脊髄, 末梢神経, 運動, 臨床検査
振動覚
振動覚(しんどうかく)は、音叉(おんさ)などの振動(ふるえ)を皮膚(ひふ)や骨(ほね)を通して感じる感覚のことです。これは、触覚(しょくかく)の一種で、特に速い機械的な刺激を感知する能力です。振動覚は、深部感覚(しんぶかんかく)の一部として、関節(かんせつ)の位置や体の動きを把握する上でも重要な役割を果たしています。この感覚が低下すると、末梢神経障害(まっしょうしんけいしょうがい)などの病気が疑われることがあります。 【図解】第13回講義ノート 図2:表在感覚の4つの主要受容器 [神経系] 関節, 末梢神経, 感覚
脊髄
脊髄(せきずい)は、背骨(せぼね)の中を通る、太い神経の束です。脳と体の各部分を結ぶ主要な通信ケーブルのような役割を果たしており、脳からの指令を手足や内臓に伝えたり、体からの感覚情報(痛み、触覚、温度など)を脳に送り返したりしています。また、脳の関与なしに素早い反応を可能にする「反射」の中枢でもあります。脊髄の健康は、体の動きや感覚に直結する非常に重要な要素です。 【図解】第1回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路核のコラム構造とオニオンスキン配置 【図解】第7回講義ノート 図1:下降性疼痛抑制系の構造 【図解】第8回講義ノート 図2:皮質脊髄路(錐体路)の経路 【図解】第9回講義ノート 図1:錐体外路の主要経路 【図解】第12回講義ノート 図1:運動制御の階層構造 【図解】第16回講義ノート 図1:脊髄の前処理機能と小脳への情報伝達 【図解】第18回講義ノート 図1:視蓋脊髄路と前庭脊髄路による頭部安定化 【図解】第18回講義ノート 図2:橋網様体と延髄網様体の相反する作用 【図解】第19回講義ノート 図1:脊髄における情報統合と前処理 【図解】第21回講義ノート 図1:下降性調整経路の全体像 【図解】第28回講義ノート 図1:三叉神経の硬膜枝と脳脊髄液(CSF)の力学 【図解】第29回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路のコラム構造とオニオンスキン配置 [神経系] 内臓, 脳, 脊髄, 末梢神経, 痛み, 感覚, 運動, 聴覚・前庭, 臨床検査
自律神経
自律神経(じりつしんけい)は、私たちが意識しなくても、心臓の鼓動、呼吸、消化、体温調節など、生命維持に必要な体の働きを自動でコントロールしている神経システムです。アクセルの役割を果たす交感神経(こうかんしんけい)と、ブレーキの役割を果たす副交感神経(ふくこうかんしんけい)の2つから成り立っており、これらがバランスを取りながら体の内部環境を一定に保つ(ホメオスタシス)重要な役割を担っています。 【図解】第14回講義ノート 図1:感覚運動ループと自律神経の関係 【図解】第14回講義ノート 図2:T6(胸椎6番)を境界とした筋群の分布 【図解】第27回講義ノート 図1:視運動性眼振(OKN)の神経経路と二相性メカニズム 【図解】第27回講義ノート 図2:三叉神経(CN V)の眼神経枝と涙分泌反射のメカニズム 【図解】第28回講義ノート 図1:三叉神経の硬膜枝と脳脊髄液(CSF)の力学 【図解】第28回講義ノート 図2:耳下腺アミラーゼ分泌と咀嚼反射の神経経路 [神経系] 筋肉, 内臓, 脊髄, 末梢神経, 感覚, 運動, 自律神経, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 臨床検査
知覚異常
知覚異常(ちかくいじょう)とは、触覚(しょっかく)や温度覚(おんどかく)など、体の感覚が異常に感じられる状態を指します。具体的には、痛みがないのにチクチク、ジンジンとしたしびれを感じたり、触れていないのに熱い、冷たいと感じたりする感覚です。これは、末梢神経(まっしょうしんけい)の損傷や、感覚を処理する脊髄(せきずい)や脳の経路に問題が生じることで起こります。感覚過敏(かんかくかびん)や感覚鈍麻(かんかくどんま)といった症状も知覚異常に含まれます。 【図解】第15回講義ノート 図1:しびれの二つのタイプ:知覚鈍麻と知覚異常 [神経系] 脊髄, 末梢神経, 痛み, 感覚
感覚
感覚(かんかく)とは、私たちが外界や自分の体の状態を認識するための基本的な情報収集の仕組みです。目(視覚)、耳(聴覚)、鼻(嗅覚)、舌(味覚)による特殊な感覚と、皮膚や筋肉、関節などから得られる触覚、痛覚、温度覚、位置覚などの体性感覚(たいせいかんかく)に分けられます。これらの情報は神経を通じて脳に送られ、私たちが世界を理解し、適切に行動するための土台となります。 【図解】第1回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路核のコラム構造とオニオンスキン配置 【図解】第1回講義ノート 図2:耳管開放と口蓋帆張筋の神経経路 【図解】第7回講義ノート 図2:ロンベルグ検査と姿勢制御 【図解】第8回講義ノート 図1:感覚―運動ループの仕組み 【図解】第13回講義ノート 図1:急性痛と慢性痛の違い 【図解】第13回講義ノート 図2:表在感覚の4つの主要受容器 【図解】第14回講義ノート 図1:感覚運動ループと自律神経の関係 【図解】第14回講義ノート 図2:T6(胸椎6番)を境界とした筋群の分布 【図解】第15回講義ノート 図1:しびれの二つのタイプ:知覚鈍麻と知覚異常 【図解】第15回講義ノート 図2:感覚検査における情報処理の滞り 【図解】第16回講義ノート 図1:脊髄の前処理機能と小脳への情報伝達 【図解】第16回講義ノート 図2:小脳と大脳基底核の協調:動と静のバランス 【図解】第18回講義ノート 図1:視蓋脊髄路と前庭脊髄路による頭部安定化 【図解】第19回講義ノート 図1:脊髄における情報統合と前処理 【図解】第21回講義ノート 図1:下降性調整経路の全体像 【図解】第23回講義ノート 図2:下降性疼痛抑制と暖気運転のメカニズム 【図解】第27回講義ノート 図2:三叉神経(CN V)の眼神経枝と涙分泌反射のメカニズム 【図解】第28回講義ノート 図1:三叉神経の硬膜枝と脳脊髄液(CSF)の力学 【図解】第28回講義ノート 図2:耳下腺アミラーゼ分泌と咀嚼反射の神経経路 【図解】第29回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路のコラム構造とオニオンスキン配置 【図解】第29回講義ノート 図2:耳管開放と口蓋帆張筋の神経経路 [神経系] 筋肉, 関節, 脳, 脊髄, 末梢神経, 痛み, 感覚, 運動, 自律神経, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 嚥下・発声, 臨床検査
感覚入力
感覚入力(かんかくにゅうりょく)とは、私たちの体が外界や体内から情報を受け取るプロセスのことです。目、耳、鼻、舌、皮膚などの感覚受容器(かんかくじゅようき)が光、音、におい、味、触覚、温度などの刺激を電気信号に変換し、神経(しんけい)を介して脳や脊髄(せきずい)に送られます。この情報が処理されることで、私たちは周囲の状況を認識し、適切に行動することができます。 【図解】第8回講義ノート 図1:感覚―運動ループの仕組み 【図解】第14回講義ノート 図1:感覚運動ループと自律神経の関係 【図解】第23回講義ノート 図2:下降性疼痛抑制と暖気運転のメカニズム 【図解】第27回講義ノート 図2:三叉神経(CN V)の眼神経枝と涙分泌反射のメカニズム 【図解】第28回講義ノート 図1:三叉神経の硬膜枝と脳脊髄液(CSF)の力学 【図解】第28回講義ノート 図2:耳下腺アミラーゼ分泌と咀嚼反射の神経経路 [神経系] 脊髄, 末梢神経, 痛み, 感覚, 運動, 自律神経, 眼・視覚, 嚥下・発声, 臨床検査
レイテンシ
レイテンシ(Latency)とは、ある刺激が与えられてから、それに対する脳や神経系の応答(反応)が実際に観察されるまでの「時間的な遅れ」のことです。神経伝導の速度や、脳内で情報処理が行われる時間などによって生じます。例えば、光を見た瞬間に「見た」と認識するまでのわずかな時間差がこれにあたります。レイテンシを測定することで、特定の感覚経路や認知機能の処理速度を評価することができます。 [神経系] 末梢神経, 感覚
アブミ骨筋 (あぶみこつきん)
顔面神経(CN VII)が支配する筋肉で、アブミ骨を蝸牛の窓から引き離し、内耳への振動入力を物理的に制限する。この反射の消失は聴覚過敏を招く。 【図解】第30回講義ノート 図2:三叉・顔面神経による聴覚調整機構 [神経解剖学] 筋肉, 末梢神経, 運動, 聴覚・前庭, 臨床検査
1A線維 (いちえーせんい)
筋紡錘からの情報を伝える太い有髄神経線維。深部固有感覚を担い、姿勢の把握に重要な役割を果たす。 [解剖学] 筋肉, 末梢神経, 感覚, 運動
1B線維 (いちびーせんい)
腱器官からの情報を伝える太い有髄神経線維。深部固有感覚を担い、姿勢の把握に重要な役割を果たす。 [解剖学] 筋肉, 末梢神経, 感覚, 運動
Aα線維 (えーあるふぁせんい) A-alpha fiber
最も太い有髄神経線維(直径12〜20μm)。伝導速度は70〜120 m/sと最速。筋紡錘の一次終末(1A線維)や腱器官(1B線維)からの固有感覚情報を伝える。運動・姿勢制御の中核を担う。 [感覚系] 筋肉, 末梢神経, 感覚, 運動
Aγ線維 (えーがんませんい) A-gamma fiber
有髄神経線維(直径2〜8μm)。伝導速度15〜30 m/s。筋紡錘の錘内筋線維を支配し、筋紡錘の感度(感受性)を調整するγ運動ニューロンの軸索。1A線維と密接に連携し、筋の感度が適切に保たれないと身体は微細な変化を「脅威(痛み)」と誤認する。 [感覚系] 筋肉, 末梢神経, 痛み, 感覚, 運動
Aδ線維 (エーデルタせんい)
有髄神経線維の一種で、伝導速度は5-30 m/s。鋭い痛み(一次痛)を伝達する。 [感覚系] 末梢神経, 痛み, 感覚
Aδ線維 (えーでるたせんい)
有髄の細い神経線維。鋭い痛みや温度感覚を伝達し、伝導速度は比較的速い(5-30m/s)。 [末梢神経] 末梢神経, 痛み, 感覚
Aβ線維 (えーべーたせんい)
触覚や振動覚を伝える太い有髄神経線維。深部固有感覚を担い、姿勢の把握に重要な役割を果たす。 [解剖学] 末梢神経, 感覚, 運動
エディンガー・ウエストファール核 (えでぃんがー・うえすとふぁーるかく)
中脳に位置し、瞳孔の対光反射(縮瞳)を制御する副交感神経核。動眼神経(第III脳神経)の一部として機能し、光刺激に対する瞳孔の収縮反応を司る。 筋肉, 脳, 末梢神経, 運動, 自律神経, 眼・視覚, 臨床検査
エディンガー・ウェストファル核 (えでぃんがー・うぇすとふぁるかく)
中脳にある動眼神経の副交感神経核。瞳孔括約筋と毛様体筋を支配し、対光反射と調節反射を制御する。 [神経解剖学] 筋肉, 脳, 末梢神経, 運動, 自律神経, 眼・視覚, 臨床検査
延髄外側症候群 (えんずいがいそくしょうこうぐん)
ワレンベルグ症候群の別名。後下小脳動脈(PICA)または椎骨動脈の閉塞により延髄外側が梗塞する病態。同側の顔面感覚障害、対側の体幹・四肢の感覚障害、同側のホルネル症候群、小脳失調、嚥下障害などが生じる。三叉神経脊髄路核の障害により、オニオンスキン配置に基づく顔面の部分的な感覚障害が特徴的である。 【図解】第1回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路核のコラム構造とオニオンスキン配置 [臨床神経学] 脳, 脊髄, 末梢神経, 感覚, 運動, 自律神経, 血管・循環, 嚥下・発声
オトガイ舌筋 (おとがいぜっきん) Genioglossus
舌を前方に突き出す運動を担う筋肉で、脳神経12番(舌下神経)に支配される。患者に舌を出してもらった際、どちらかに偏位していれば、それは対側の脳皮質の機能低下を疑うサインとなる。舌は脳の状態を映し出す「鏡」として、神経学的診察において極めて有用な指標である。 [解剖学] 筋肉, 末梢神経, 運動, 嚥下・発声
オニオンスキン配置 (おにおんすきんはいち)
三叉神経脊髄路核における顔面感覚の玉ねぎ状配置。中心(口周囲)が吻側レベル、外側(側頭部・耳周囲)が尾側レベルに対応する。 【図解】第1回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路核のコラム構造とオニオンスキン配置 【図解】第29回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路のコラム構造とオニオンスキン配置 [神経解剖学] 脊髄, 末梢神経, 感覚
オニオンスキン配置 (おにおんすきんはいち)
三叉神経脊髄路核における顔面の感覚局在の配置様式。顔面の感覚情報が「玉ねぎの層状構造」のように同心円状に配置され、顔面中心部(口周囲)が脊髄路核の尾側(上位頸髄レベル)に、顔面外側部(耳周囲・側頭部)が脊髄路核の吻側(延髄レベル)に対応する。この配置により、脳幹病変の局在診断が可能となる。 【図解】第1回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路核のコラム構造とオニオンスキン配置 【図解】第29回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路のコラム構造とオニオンスキン配置 [神経解剖学] 脳, 脊髄, 末梢神経, 感覚, 臨床検査
外直筋 (がいちょくきん) Lateral Rectus Muscle
眼球を外側に動かす外眼筋の一つ。外転神経(CN VI)によって支配され、前庭動眼反射(VOR)における眼球運動の制御に関与する。相反神経支配により、一方の外直筋が収縮する際に、反対側の外直筋が弛緩する。[第33回講義ノート:前庭神経系の臨床生理学:水平半規管における相反抑制と三重の制御機構](/article/vestibular-system-horizontal-canal-reciprocal-inhibition)で詳しく解説されている。 [運動系] 筋肉, 末梢神経, 運動, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 臨床検査
外転 (がいてん) Abduction
眼球が耳側(外側)に向かう運動。外直筋が主に担当するが、上下斜筋の停止部が眼球の後・外方にあるため、これらの筋肉も外転の力を加える。眼球運動は複数の筋肉による共同運動である。 【図解】第26回講義ノート 図2:眼球の回転軸とATP枯渇のメカニズム [解剖学] 筋肉, 末梢神経, 痛み, 運動, 眼・視覚, 臨床検査
外転神経 (がいてんしんけい)
第VI脳神経。外側直筋を支配し、眼球の外転(外側への動き)を制御する。 [脳神経] 筋肉, 末梢神経, 眼・視覚
外転神経 (がいてんしんけい) Abducens Nerve (CN VI)
第六脳神経。橋から出て、外直筋のみを支配する。外転神経麻痺では眼球が内方を向き、外転(外側を向く動き)が困難になる。 [脳神経] 筋肉, 脳, 末梢神経, 眼・視覚
外転神経核 (がいてんしんけいかく) Abducens Nucleus
第VI脳神経核で、外直筋を支配し、眼球を外側に動かす運動を制御する。前庭神経核から興奮性投射と抑制性投射の両方を受け取り、前庭動眼反射(VOR)における眼球運動の精密な制御に関与する。[第33回講義ノート:前庭神経系の臨床生理学:水平半規管における相反抑制と三重の制御機構](/article/vestibular-system-horizontal-canal-reciprocal-inhibition)で詳しく解説されている。 [脳神経] 筋肉, 末梢神経, 運動, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 臨床検査
顎関節 (がくかんせつ)
下顎骨と側頭骨をつなぐ関節。顎の歪みや噛み締めにより顎関節の機能が障害されると、三叉神経の機能低下を引き起こし、口蓋帆張筋の働きが悪くなって耳管の開閉障害が生じる。 [解剖学] 筋肉, 関節, 末梢神経, 聴覚・前庭, 嚥下・発声
角膜反射 (かくまくはんしゃ)
角膜に触れると瞬きが起こる反射。三叉神経(求心路)と顔面神経(遠心路)によって媒介される。臨床では、この反射を応用したソフトな刺激により、三叉神経や顔面神経の機能を正常化させるアプローチが用いられる。 [生理学] 末梢神経, 運動, 臨床検査
滑車神経 (かっしゃしんけい) Trochlear Nerve (CN IV)
第四脳神経。中脳から出て、上斜筋のみを支配する。滑車神経麻痺では眼球が内上方を向き、下方視と内転が困難になる(階段を降りるときに複視を自覚)。 [脳神経] 筋肉, 脳, 末梢神経, 眼・視覚
滑車神経 (かっしゃしんけい)
第IV脳神経。上斜筋を支配し、眼球の内下方への回旋運動に関与する。最も細い脳神経。 [脳神経] 筋肉, 関節, 末梢神経, 運動, 眼・視覚
ガッセル神経節 (がっせるしんけいせつ)
三叉神経の感覚神経節であり、側頭骨錐体部のメッケル腔に位置する。三叉神経の3つの分枝(眼神経V1、上顎神経V2、下顎神経V3)の感覚線維の細胞体が集まる部位であり、顔面の感覚情報を脳幹に伝達する前に中継される。三叉神経節とも呼ばれる。 [解剖学] 脳, 末梢神経, 感覚, 自律神経, 眼・視覚
眼瞼下垂 (がんけんかすい)
上眼瞼が正常な位置より下がり、瞳孔を覆ってしまう状態。動眼神経麻痺による上眼瞼挙筋の機能低下や、加齢による腱膜の弛緩が原因となる。 [神経学] 筋肉, 末梢神経, 自律神経, 眼・視覚
眼振 (がんしん)
眼球が不随意に律動的に動く現象。前庭系の障害や中枢神経系の異常により生じ、真の眩暈(めまい)を伴う場合が多い。水平性・垂直性・回旋性など方向により病変部位の推定が可能で、神経学的診断において重要な所見となる。【関連記事】第31回講義ノート:前庭神経系の臨床生理学、第26回講義ノート:視運動性眼振のメカニズム。 【図解】第27回講義ノート 図1:視運動性眼振(OKN)の神経経路と二相性メカニズム 【図解】第27回講義ノート 図2:三叉神経(CN V)の眼神経枝と涙分泌反射のメカニズム [症状] 関節, 末梢神経, 運動, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 臨床検査
眼振 (がんしん)
眼球の不随意的なリズミカルな運動。小脳や前庭系の機能低下により生じる。左大脳皮質の機能低下では相同性の観点から右側の小脳が機能低下し、右側に眼振が出やすくなる。 【図解】第27回講義ノート 図1:視運動性眼振(OKN)の神経経路と二相性メカニズム 【図解】第27回講義ノート 図2:三叉神経(CN V)の眼神経枝と涙分泌反射のメカニズム [神経系] 脳, 末梢神経, 運動, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 臨床検査
眼振 (がんしん) Nystagmus
眼球が不随意に揺れ動く状態。前庭動眼反射(VOR)の安定化機構が破綻し、眼位の維持・注視が困難になった結果として発生する。視覚情報の80%以上を失う危機的な状況であり、脳はこれを空間認知の混乱、すなわち「めまい」として認識する。[第33回講義ノート:前庭神経系の臨床生理学:水平半規管における相反抑制と三重の制御機構](/article/vestibular-system-horizontal-canal-reciprocal-inhibition)で詳しく解説されている。 [症状] 末梢神経, 運動, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 臨床検査
眼神経 (がんしんけい) Ophthalmic Nerve
三叉神経(CN V)の第一枝。角膜、結膜、鼻腔粘膜の感覚を支配する。涙腺神経、長毛様体神経、前篩骨神経などに分岐し、ドライアイや頭痛の発生メカニズムに深く関与する。 【図解】第25回講義ノート 図1: 【図解】第27回講義ノート 図2:三叉神経(CN V)の眼神経枝と涙分泌反射のメカニズム [脳神経] 末梢神経, 感覚, 運動, 眼・視覚, 臨床検査
顔面神経 (がんめんしんけい)
第VII脳神経。顔面の表情筋を支配し、味覚や涙腺・唾液腺の分泌にも関与する。 【図解】第1回講義ノート 図2:耳管開放と口蓋帆張筋の神経経路 【図解】第10回講義ノート 図2:中枢性と末梢性の顔面麻痺の違い 【図解】第30回講義ノート 図2:三叉・顔面神経による聴覚調整機構 [脳神経] 筋肉, 末梢神経, 聴覚・前庭, 嚥下・発声
機械侵害受容器 (きかいしんがいじゅようき)
強烈な機械的(物理的)侵襲にのみ反応する侵害受容器。主にAδ線維を駆動し、伝達速度5〜30m/sで鋭い一次痛を伝達する。青斑核→ノルアドレナリン系鎮痛路の標的。 [神経系] 末梢神経, 痛み, 感覚, 内分泌
疑核 (ぎかく) Nucleus Ambiguus
脳幹下部に位置し、孤束核からの情報を得て、咽頭筋や喉頭筋(嚥下や発声)、副神経を介した運動を支配する運動中枢。嘔気と嘔吐の鑑別において重要な役割を果たす。第34回講義ノート「垂直系前庭神経路の臨床解剖」で詳しく解説。 [運動系] 筋肉, 脳, 末梢神経, 運動, 聴覚・前庭, 嚥下・発声
疑核 (ぎかく)
延髄に位置する運動核。孤束核からの入力を受けて、横隔膜や胃への出力を行い、実際の「嘔吐」を引き起こす。迷走神経系の過剰反応はパニック障害などの一因となる。 [神経系] 筋肉, 内臓, 脳, 末梢神経, 運動, 自律神経, 嚥下・発声