用語集

全40件の神経科学用語を収録しています。

中大脳動脈
大脳外側面の広範囲を支配する最大の脳血管。言語野(ブローカ・ウェルニッケ)や前頭眼野を含む。その枝であるレンズ核線条体動脈は脆弱で、高血圧による破綻が錐体路への致命的なダメージを招く。 [神経解剖学] 脳, 脊髄, 運動, 自律神経, 血管・循環, 眼・視覚
レンズ核線条体動脈
中大脳動脈の枝で、脳卒中動脈とも呼ばれる。非常に脆弱で、高血圧等による破綻が錐体路への致命的なダメージを招く。脳卒中の最も一般的な原因の一つ。 [神経解剖学] 脳, 脊髄, 運動, 自律神経, 血管・循環
脳幹
脳幹(のうかん)は、大脳(たいのう)と脊髄(せきずい)をつなぐ、脳の土台のような重要な部分です。主に中脳(ちゅうのう)、橋(きょう)、延髄(えんずい)の三つの部分から成り立っています。呼吸や心拍、血圧の調整、意識の維持など、生命維持に不可欠な基本的な機能をコントロールしています。また、顔や目、舌などを動かすための神経(脳神経)の通り道や出発点でもあります。 【図解】第1回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路核のコラム構造とオニオンスキン配置 【図解】第1回講義ノート 図2:耳管開放と口蓋帆張筋の神経経路 【図解】第27回講義ノート 図1:視運動性眼振(OKN)の神経経路と二相性メカニズム 【図解】第29回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路のコラム構造とオニオンスキン配置 【図解】第29回講義ノート 図2:耳管開放と口蓋帆張筋の神経経路 【図解】第31回講義ノート 図2:聴覚路の第7次ニューロン伝達と大脳皮質の左右性 [神経系] 筋肉, 脳, 脊髄, 末梢神経, 運動, 自律神経, 血管・循環, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 嚥下・発声
延髄
延髄(えんずい)は、脳幹(のうかん)の最も下部に位置する重要な部分です。心臓の拍動や呼吸、血圧の調整といった、生命維持に不可欠な基本的な自律機能(じりつきのう)を司っています。また、嚥下(えんげ:飲み込むこと)や嘔吐(おうと)などの反射中枢(はんしゃちゅうすう)も含んでおり、大脳と脊髄(せきずい)をつなぐ神経伝達の通り道としての役割も担っています。 【図解】第1回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路核のコラム構造とオニオンスキン配置 【図解】第18回講義ノート 図2:橋網様体と延髄網様体の相反する作用 【図解】第29回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路のコラム構造とオニオンスキン配置 [神経系] 内臓, 脳, 脊髄, 末梢神経, 運動, 自律神経, 血管・循環, 嚥下・発声, 臨床検査
センサーモーター・ループ
センサーモーター・ループとは、感覚(センサー)と運動(モーター)が連携して動作を調整する仕組みのことです。例えば、熱いものに触れたとき、皮膚の感覚情報が脳に伝わり(入力)、脳が「手を離せ」という指令を筋肉に送る(出力)ことで、素早く手を引っ込めます。この一連の「入力→処理→出力→結果のフィードバック」の循環(ループ)によって、私たちは環境に適応した正確で滑らかな動作を行うことができます。 [神経系] 筋肉, 感覚, 運動, 血管・循環
後大脳動脈
後頭葉の視覚野(エリア17, 18, 19)を支配する脳血管。視力に問題がないのに「見えづらい」と訴える場合、PCA領域の血流低下による皮質の画像化エラーを疑う必要がある。 [神経解剖学] 脳, 血管・循環, 眼・視覚, 臨床検査
副交感神経
副交感神経(ふくこうかんしんけい)は、自律神経(じりつしんけい)の一部で、「休息と消化」を司る神経系です。体がリラックスしている時に働き、心拍数を下げたり、血圧を安定させたり、消化活動を促進したりする役割があります。戦ったり逃げたりする時に働く交感神経(こうかんしんけい)とバランスを取りながら、体のエネルギーを温存し、回復させるために重要な働きをしています。 【図解】第1回講義ノート 図2:耳管開放と口蓋帆張筋の神経経路 【図解】第28回講義ノート 図2:耳下腺アミラーゼ分泌と咀嚼反射の神経経路 【図解】第29回講義ノート 図2:耳管開放と口蓋帆張筋の神経経路 [神経系] 筋肉, 運動, 自律神経, 血管・循環, 聴覚・前庭, 嚥下・発声, 臨床検査
前大脳動脈
大脳の内側面と上側面を支配する主要な脳血管。帯状回や下肢の運動・感覚エリアを支配し、この動脈の障害は足の麻痺や歩行困難に直結する。 [神経解剖学] 脳, 感覚, 運動, 血管・循環
交感神経
交感神経(こうかんしんけい)は、自律神経系(じりつしんけいけい)の一部で、主に身体を「闘争か逃走(fight-or-flight)」の状態に準備させる役割を担っています。ストレスや危険を感じた際に活性化し、心拍数や血圧を上げ、瞳孔(どうこう)を広げ、筋肉への血流を増やすなど、緊急事態に対応するためのエネルギーを動員します。リラックス時や休息時に優位になる副交感神経(ふくこうかんしんけい)と対になって、身体のバランスを保っています。 【図解】第1回講義ノート 図2:耳管開放と口蓋帆張筋の神経経路 【図解】第28回講義ノート 図2:耳下腺アミラーゼ分泌と咀嚼反射の神経経路 【図解】第29回講義ノート 図2:耳管開放と口蓋帆張筋の神経経路 [神経系] 筋肉, 運動, 自律神経, 血管・循環, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 嚥下・発声, 情動・心理, 臨床検査
デッドロック
脳血管障害後の患者に対し、無理な他動運動や筋力トレーニングにより、末梢受容器からの中枢へのエラー信号が増長され、神経系が疲弊する状態。中枢神経系が「動かない」という事実を学習してしまう。 [臨床神経学] 筋肉, 感覚, 運動, 血管・循環
TND
TNDは、**Trigeminal Neuralgia(三叉神経痛)**の略称として用いられる場合、顔面領域の三叉神経の支配領域に発生する、電撃的な激しい痛みを特徴とする慢性的な神経障害である。通常、血管による神経根の圧迫(神経血管圧迫)が原因となり、痛みのメカニズムは脱髄と異常興奮に深く関連する。筋膜や顎関節機能不全(TMD)との鑑別が重要となる。 [臨床神経学] 筋肉, 関節, 末梢神経, 痛み, 血管・循環
IML
IML(あいえむえる)は、Intermediolateral Cell Column(中間外側細胞柱(ちゅうかんがいそくさいぼうちゅう))の略で、脊髄(せきずい)の灰白質(かいはくしつ)に存在する細胞集団です。自律神経系(じりつしんけいけい)の交感神経(こうかんしんけい)の節前(せつぜん)ニューロンがここに集まっており、心臓の拍動や血圧の調整、消化管の動きなど、意識とは無関係に体の機能を制御する指令を末梢(まっしょう)に送る重要な役割を担っています。特に胸髄(きょうずい)から上部腰髄(ようずい)にかけて存在します。 [神経系] 内臓, 脊髄, 自律神経, 血管・循環
中間外側細胞柱
中間外側細胞柱(ちゅうかんがいそくさいぼうちゅう)は、脊髄(せきずい)の胸髄(きょうずい)および上部腰髄(じょうぶようずい)の特定の部分にある、自律神経系(じりつしんけいけい)の重要な神経細胞の集まりです。この細胞柱は、主に交感神経(こうかんしんけい)の活動を制御する出発点となっており、心臓の拍動、血管の収縮、消化器系の動きなど、意識とは無関係に体の機能を調整する役割を担っています。ここから出た信号が、体の各器官に送られ、緊急時や活動時に体が適切に反応できるように調整しています。 [神経系] 筋肉, 内臓, 脊髄, 自律神経, 血管・循環
IML (あいえむえる) Intermediolateral Cell Column
脊髄の中間外側核。交感神経節前ニューロンの細胞体が存在し、内臓や血管への交感神経出力を調整する。大脳皮質からの加工性抑制(ブレーキ)を受けることで、自律神経のバランスが維持される。 [脊髄] 内臓, 脳, 脊髄, 自律神経, 血管・循環
ATP (えーてぃーぴー) Adenosine triphosphate
アデノシン三リン酸。細胞のエネルギー通貨として機能する分子。筋肉の弛緩にはATPが必要であり、交感神経過緊張により血流が低下するとATP産生が阻害され、筋肉が硬化する。 [生化学] 筋肉, 痛み, 自律神経, 血管・循環
MIAS (エムアイエーエス) Mechanically Insensitive Afferent Nociceptor
機械刺激低感受性求心性線維(Mechanically Insensitive Afferent)の略称。関節包や骨膜に分布する侵害受容器の一種で、正常な関節運動の範囲内では非常に高い閾値を持ち一切発火しない。しかし、関節のねじれ逸脱や持続的な虚血により閾値が劇的に低下(感作)し、わずかな刺激でも激痛信号を発するようになる。サイレント受容器とも呼ばれる。 [神経生理学] 関節, 痛み, 感覚, 運動, 血管・循環
延髄外側症候群 (えんずいがいそくしょうこうぐん)
ワレンベルグ症候群の別名。後下小脳動脈(PICA)または椎骨動脈の閉塞により延髄外側が梗塞する病態。同側の顔面感覚障害、対側の体幹・四肢の感覚障害、同側のホルネル症候群、小脳失調、嚥下障害などが生じる。三叉神経脊髄路核の障害により、オニオンスキン配置に基づく顔面の部分的な感覚障害が特徴的である。 【図解】第1回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路核のコラム構造とオニオンスキン配置 [臨床神経学] 脳, 脊髄, 末梢神経, 感覚, 運動, 自律神経, 血管・循環, 嚥下・発声
外眼筋 (がいがんきん) Extraocular Muscles
眼球を動かす6つの筋肉の総称。上直筋・下直筋・内直筋・外直筋・上斜筋・下斜筋から成る。各筋肉には一次作用・二次作用・三次作用があり、単独作用時の眼球運動方向は複雑である(例:上直筋は単独では上内方を向く)。眼球運動の異常を診ることで、中枢神経の血流や酸化的リン酸化の状態を読み解くことができる。 【図解】第24回講義ノート 図1:外眼筋の単独作用と眼位 【図解】第26回講義ノート 図1:外眼筋の最大作用角度:23度と50度の戦略 【図解】第26回講義ノート 図2:眼球の回転軸とATP枯渇のメカニズム [筋肉] 筋肉, 痛み, 運動, 血管・循環, 眼・視覚
虚血 (きょけつ)
組織への血流が不足し、酸素や栄養が十分に供給されない状態。脳幹の虚血はバランスを司る神経核の機能低下を引き起こす。 [病態生理学] 脳, 痛み, 血管・循環
起立性調節障害 (きりつせいちょうせつしょうがい) Orthostatic dysregulation
起立時に血圧や心拍数の調節がうまくいかず、めまい、立ちくらみ、朝の起床困難などが生じる状態。夜間低血糖による交感神経の緊急発動が朝の症状を悪化させる。 [神経系] 自律神経, 血管・循環, 聴覚・前庭
クラッキング (くらっきんぐ) Cracking
首を急激に鳴らす行為で、1B発火(腱紡錘)による一時的な弛緩を狙ったもの。しかし、前庭受容器のチップリンク(バネ構造)を損傷させ、前庭動眼反射のエラー(眼振や不安定感)を助長する悪循環を招く。第34回講義ノート「垂直系前庭神経路の臨床解剖」で詳しく解説。 [臨床神経学] 筋肉, 末梢神経, 感覚, 運動, 血管・循環, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 情動・心理, 臨床検査
結合腕傍核 (けつごうわんぼうかく) Parabrachial nucleus
脳幹の橋(きょう)に位置する核群。進化的に小脳の出入り口(上小脳脚の傍)に位置し、現在では痛み情報を視床を介さず直接扁桃体へ送る「ショートカット路」として機能する。呼吸・循環・味覚・睡眠のコントロールセンターのすぐ隣に位置するため、これらの機能と痛みの情報が混線しやすい。コロナ後遺症による味覚障害が全身の痛みや情動低下を引き起こす一因とされる。 [解剖学] 脳, 痛み, 運動, 血管・循環, 情動・心理
後下小脳動脈 (こうかしょうのうどうみゃく)
椎骨動脈から分岐し、延髄外側と小脳下面を栄養する動脈。英語名はPosterior Inferior Cerebellar Arteryで、略称はPICA。この動脈の閉塞により、ワレンベルグ症候群(延髄外側症候群)が生じる。延髄外側には三叉神経脊髄路核、脊髄視床路、下小脳脚などの重要な神経構造が含まれる。 [解剖学] 脳, 脊髄, 末梢神経, 運動, 血管・循環
substance P (さぶすたんすぴー)
機械的侵害刺激(圧迫・刺傷など)を受けた際に一次侵害受容ニューロン(Aδ線維・C線維)から放出される主要な痛覚伝達ペプチド。過剰分泌により神経原性炎症(血管拡張・血管透過性亢進)を惹起し、延髄の化学受容器引き金帯(CTZ)を刺激して嘔吐を誘発することもある。DLPTルートから下行するノルアドレナリンがα₂受容体に結合することで放出が強力に抑制される。 [神経系] 脳, 末梢神経, 痛み, 感覚, 血管・循環, 内分泌, 臨床検査
視床下部 (ししょうかぶ) Hypothalamus
間脳に位置し、自律神経系とホルモン系(内分泌系)の最高司令塔。体温・血圧・心拍・食欲・睡眠・性行動・ストレス反応などを統合的に調節する。痛み情報が視床下部に入力されると、心拍数上昇・血圧変動・ストレスホルモン(コルチゾール)分泌が促進される。閉経に伴うホルモン低下は視床下部を介した痛み抑制機構を弱め、50代以降の女性に不定愁訴が増加する一因となる。 [解剖学] 脳, 痛み, 自律神経, 血管・循環, 内分泌, 情動・心理
ジョージステスト (ジョージステスト) George Test
椎骨動脈不全テスト。頸部を回旋・伸展させて椎骨動脈の血流を制限し、視床・小脳への酸素供給を評価する検査。眼振の方向(地面方向:代償可能、天井方向:異常)によって小脳の状態を弁別する。 [臨床神経学] 関節, 脳, 脊髄, 運動, 血管・循環, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 臨床検査
神経原性炎症 (しんけいげんせいえんしょう)
末梢神経(主にC線維・Aδ線維)の末端から放出されるsubstance Pなどの神経ペプチドによって引き起こされる局所炎症反応。血管拡張・血管透過性亢進・炎症メディエーターの遊離を特徴とし、組織の腫脹・発赤・熱感を伴う。機械的侵害刺激の過剰入力時に特に顕著に現れる。 [病態生理学] 末梢神経, 血管・循環
節後線維 (せつごせんい) Postganglionic fiber
自律神経節(交感神経節・副交感神経節)から効果器(臓器・血管・汗腺など)に向かう神経線維。交感神経の節後線維はノルアドレナリンを放出する無髄のC線維と相同性を持つ。交感神経が過活動になると、相同性を介してC線維も共鳴発火し、慢性痛を引き起こす。 [解剖学] 筋肉, 内臓, 末梢神経, 痛み, 自律神経, 血管・循環, 内分泌
側角 (そくかく) Lateral horn
脊髄の灰白質の側方に突出した部分。胸髄・腰髄上部に存在し、交感神経の節前線維の細胞体が集まる自律神経の中枢。痛みの自律神経反応(血圧・心拍変動など)に関与する。 [神経解剖学] 脊髄, 痛み, 自律神経, 血管・循環
咀嚼反射 (そしゃくはんしゃ)
咀嚼筋の収縮→耳下腺からのアミラーゼ分泌→消化促進→エネルギー供給→咀嚼筋の機能維持という循環的な反射機構。 【図解】第28回講義ノート 図2:耳下腺アミラーゼ分泌と咀嚼反射の神経経路 [神経生理学] 筋肉, 運動, 血管・循環, 臨床検査
トランスニューラル・ディジェネレーション (とらんすにゅーらる・でぃじぇねれーしょん)
神経が脆弱化し異常発火している状態(TND)。ATP不足や虚血により聴覚路などの多段階経路で生じやすく、強い外因性刺激は禁忌。内因性刺激による再起動が必要。 [病態生理学] 痛み, 血管・循環, 聴覚・前庭
拍動性頭痛 (はくどうせいずつう)
緊張性頭痛の酸欠が限界に達し、動脈の酸素センサーが危機を感知して血管を大拡張させることで、血管壁の侵害受容器が引き伸ばされて生じるズキズキした頭痛。緊張性頭痛→ATP不足→筋肉ロック→酸欠限界→動脈大拡張という「頭痛ドミノ」の最終段階。 [症状] 筋肉, 痛み, 感覚, 血管・循環
パペッツ回路 (パペッツかいろ) Papez Circuit
海馬→乳頭体(視床下部)→視床前核→帯状回→海馬の循環経路。情動の信号を血圧上昇や消化管収縮といった身体の信号(内臓のトーン)に翻訳する情動回路。不安と胃痛の関連など、感情と内臓のフィードバック循環を担う。 [神経系] 筋肉, 内臓, 脳, 自律神経, 血管・循環, 情動・心理
PICA (ぴか)
後下小脳動脈(Posterior Inferior Cerebellar Artery)の略称。椎骨動脈から分岐し、延髄外側と小脳下面を栄養する動脈。この動脈の閉塞により、ワレンベルグ症候群(延髄外側症候群)が生じる。延髄外側には三叉神経脊髄路核、脊髄視床路、下小脳脚などの重要な神経構造が含まれる。 [解剖学] 脳, 脊髄, 末梢神経, 運動, 血管・循環
ヒスタミン (ひすたみん)
マスト細胞や好塩基球から放出される炎症性メディエーター。血管透過性の増加、かゆみ、痛みの増強に関与する。 [生理学] 痛み, 血管・循環
副腎髄質 (ふくじんずいしつ)
副腎の内側部分。交感神経の刺激を受けてアドレナリン・ノルアドレナリンを分泌し、急性ストレス反応(脈拍・血圧・呼吸数の増加)を引き起こす。 [解剖学] 内臓, 自律神経, 血管・循環, 内分泌, 情動・心理
ブラジキニン (ぶらじきにん)
組織損傷や炎症時に産生されるペプチド。侵害受容器を直接活性化し、強い痛みと血管拡張を引き起こす代表的な炎症性メディエーター。 [生理学] 痛み, 感覚, 血管・循環
眩暈感 (めまいかん)
眼振を伴わない不安定性。「ふわふわする」「雲の上を歩いているよう」と表現されることが多く、視覚や足裏からの感覚情報の統合エラー、あるいは脳幹の血流不全などが背景にある。 [臨床神経学] 脳, 感覚, 血管・循環, 眼・視覚, 聴覚・前庭, 情動・心理
夜間痛 (やかんつう) Nocturnal Pain / Night Pain
夜間の安静時に増悪する痛み。寝返りを打つだけで激痛が走る、就寝中に痛みで目が覚めるなどの症状を呈する。末梢の急性損傷が治癒した後も夜間痛が持続する場合、病態は中枢性感作(辺縁系エラー)へ移行していることを示唆する。自律神経系の日内変動(夜間の副交感神経優位)による血管拡張と炎症性メディエーターの蓄積も関与する。 [臨床医学] 脳, 痛み, 自律神経, 血管・循環, 情動・心理, 臨床検査
ワレンベルグ症候群 (われんべるぐしょうこうぐん)
延髄外側症候群とも呼ばれる、後下小脳動脈(PICA)または椎骨動脈の閉塞により延髄外側が梗塞する病態。同側の顔面感覚障害(三叉神経脊髄路核の障害)、対側の体幹・四肢の感覚障害(脊髄視床路の障害)、同側のホルネル症候群、小脳失調、嚥下障害などが生じる。オニオンスキン配置により、顔面の部分的な感覚障害が特徴的である。 【図解】第1回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路核のコラム構造とオニオンスキン配置 【図解】第29回講義ノート 図1:三叉神経脊髄路のコラム構造とオニオンスキン配置 [臨床神経学] 脳, 脊髄, 末梢神経, 感覚, 運動, 自律神経, 血管・循環, 嚥下・発声